2026年10月、国税庁を名乗る「【至急確認】申告内容に不備があります — メッセージボックスをご確認ください」というメールが届きました。
結論からいうと、今回届いたメールは、国税庁を装った詐欺メールと判断できます。
メールにはe-Taxのロゴが大きく表示され、確定申告書に不備があるため、早急に修正するよう求める内容が書かれていました。
さらに、Android版e-Taxアプリのダウンロードボタンや、不審な添付ファイルも付いています。
実際に届いたメールの内容と、国税庁の公式情報をもとに、不審なポイントを紹介します。
「申告内容に不備があります」という国税庁からのメールが届いた
今回、メールボックスに届いたメールの情報はこちらです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受信日 | 2026年10月29日 |
| 差出人名 | 国税庁 |
| 送信元アドレス | seven@seven.schcor.com |
| 件名 | 【至急確認】申告内容に不備があります — メッセージボックスをご確認ください |
| 添付ファイル | logo.png、SvIWSC.ptbb |

メール本文には、次のように書かれていました。
ご提出の確定申告書について記載内容に不備が確認されました。このままでは処理を進めることができません。至急修正をお願いいたします。
さらに、修正しない場合についても、次のような警告があります。
修正がない場合、未提出として扱われます。無申告加算税(5~20%)・延滞税の対象となります。
確定申告の内容に不備があり、修正しないとペナルティが発生するという内容です。
メールの下部には「Android版 e-Taxアプリをダウンロード」というボタンも設置されていました。
e-Taxのロゴや配色まで使われているため、一見すると国税庁からの正式な通知のように見えます。
しかし、詳しく確認すると、不審な点がいくつもあります。
国税庁を装った詐欺メールと判断できる3つの理由
1. 送信元メールアドレスが国税庁の公式アドレスではない
今回届いたメールの送信元は、以下のアドレスでした。
seven@seven.schcor.com
一方、e-Tax公式サイトでは、正規の「税務署からのお知らせ」メールの送信元として、次のアドレスが案内されています。
info@e-tax.nta.go.jp
今回の送信元は、国税庁の公式アドレスとはまったく異なっています。
なお、メールの差出人名は自由に設定でき、送信元アドレス自体が偽装されることもあります。
そのため、表示名が「国税庁」になっていたり、公式アドレスのように見えたりしても、それだけで本物と判断しないことが大切です。
参考:e-Tax公式「税務署からのお知らせ」等のメールが届いた方へ
2. Android版e-Taxアプリのダウンロードに誘導している
今回のメールには、次のような案内がありました。
アプリをお持ちの方はメッセージボックスよりお手続きください。お持ちでない方は下記よりインストールをお願いします。
その下には「Android版 e-Taxアプリをダウンロード」というボタンが設置されています。
※メールのダウンロードボタンは押さないでください。

不審なメールに設置されたダウンロードボタンは、特に注意が必要です。
偽サイトへの誘導や、不正なアプリをインストールさせる目的で使われる場合があります。
今回のボタンのリンク先までは確認していないため、実際に何がダウンロードされるのかは不明です。
ただし、国税庁を名乗る不審なメールからアプリのインストールはやめましょう。
e-Taxを利用する場合は、メール内のリンクではなく、公式サイトからアクセスしましょう。
3. 不審なファイルが添付されている
今回のメールには、以下の2つのファイルが添付されていました。
- logo.png
- SvIWSC.ptbb
logo.png はe-Taxのロゴ画像と思われますが、もう一方の SvIWSC.ptbb は見慣れない形式のファイルです。
国税庁のe-Tax公式サイトでは、不審メールに関する注意喚起の中で、次のように説明しています。
「税務署からのお知らせ」メールにファイルを添付することはありません。
出典:e-Taxのアドレスを偽装した不審メールについて(e-Tax公式)
今回のメールには添付ファイルが付いているため、この点でも正規の「税務署からのお知らせ」とは異なります。
ファイルの中身は確認していませんが、不審な添付ファイルは開かず、そのまま削除するのが安全です。
国税庁もe-Taxを装った不審メールに注意喚起している
国税庁のe-Tax公式サイトでも、国税庁やe-Taxを装った不審なメールについて注意喚起が行われています。
こうしたメールでは、税金の未納や申告内容の確認などを理由に、偽サイトへのアクセスを促す手口が使われています。
今回のメールも、申告内容の不備や無申告加算税などを持ち出し、早急な対応を求める内容でした。
詳しい注意喚起や不審メールの事例は、以下の公式ページで確認できます。
e-Tax公式:不審なショートメッセージやメールにご注意ください
国税庁からの通知かどうか不安な場合は、メールのリンクをクリックするのではなく、公式サイトからe-Taxにログインし、メッセージボックスを確認しましょう。
国税庁の詐欺メールを開いてしまったら?
今回のようなメールが届いても、メールを表示しただけで、直ちに個人情報が盗まれるわけではありません。
ただし、HTMLメールには外部の画像などを読み込む仕組みもあるため、メールを開くことにまったくリスクがないとはいえません。
状況によって対処方法が異なります。
メールを開いただけの場合
本文を読んだだけで、リンクや添付ファイルを開いていなければ、通常は過度に心配する必要はありません。
不審なリンクやボタンには触れず、迷惑メールとして報告・削除しましょう。
リンクをクリックしてしまった場合
リンクをクリックしただけで、何も入力したりインストールしたりしていない場合は、まずページを閉じてください。
何かファイルがダウンロードされていないかも確認しておきましょう。
個人情報を入力したり、アプリをインストールした場合
偽サイトにID・パスワードなどを入力してしまった場合は、公式サイトから速やかにパスワードを変更してください。
また、不審なアプリをインストールした場合は、アプリを起動せず、端末のセキュリティチェックを行いましょう。
アプリに強い権限を与えた場合や、すでに起動してしまった場合は、削除だけでは十分でない可能性もあります。
状況に応じて、IPAなどの公的なセキュリティ相談窓口を利用することも検討してください。
まとめ:「申告内容に不備があります」は偽e-Taxメールに注意
2026年10月29日に届いた、国税庁を名乗る「申告内容に不備があります」というメールを紹介しました。
今回のメールには、以下のような不審な点がありました。
- 送信元アドレスが国税庁の公式アドレスと異なる
- 申告内容の不備やペナルティを理由に対応を急がせている
- Android版e-Taxアプリのダウンロードに誘導している
- 不審な添付ファイルが付いている
e-Taxのロゴを使用した、かなり本物らしいデザインのメールですが、メール内のリンクやダウンロードボタンは押さないようにしてください。
国税庁からの通知かどうか確認したい場合は、e-Tax公式サイトに直接アクセスするのが安全です。
