妊娠したかもしれない…とわかったら、まずは迷うのが産院選び。
徒歩で行ける近い産婦人科、クリニックもあるけど、大きな総合病院の方が安心?
など、なかなか産院を決められなくて迷ってしまう人も多いです。
今回は、出産経験者100人の方にアンケートで、出産した産院とその産院を選んだ理由、産婦人科の選び方について聞いてみました。
産院選びで後悔しない為に、参考にしてみてくださいね。
出産した産院の種類は?個人病院・総合病院・助産院?
出産した産院の種類について聞いてみました。
出産した産院の種類は?
回答数100人中
- 個人産院・クリニック 28人
- 産婦人科病院 31人
- 助産院 1人
- 総合病院 36人
- 大学病院 4人
総合病院が36人と多い結果に。
出産のできる病院の種類とメリット・デメリット
出産のできる病院の種類としては以下の産院があります。
産婦人科だけでなく小児科や他の診療科がある大規模な大学病院・総合病院から、産婦人科専門病院、個人クリニックや助産院、それぞれ違いがありますし、産院個別によってもサービス・体制が違うことが多いです。
それぞれの産院のメリット・デメリット、口コミ・感想をピックアップしてみました。
個人産院・クリニック
入院設備としてベッドが20床未満の産院。小さいながらもサービスに定評がある産院もあったり、古くからあり自分が産まれた産院だからと選ぶなど、産院によっても施設やサービスに違いがあります。産院によっては医師一人でやっている所もあり。
実際、個人産院・クリニックで出産した方の感想では、小規模ならではの、アットホームな雰囲気や安心感、サービスが行き届いた感じを好まれる声が多かったです。
妊娠・出産というデリケートな不安な気持ちになるからこそ、医師や助産師さんの対応を重視する方が多いといった印象でした。
「地元で古くから開業している産院で、私の叔母達もお世話になっており、地域密着で安心できると思った。看護師が皆、助産師で超ベテラン揃いだったので安心だった。」
「逆子になりそうな赤ちゃんを先生が(おじいちゃんの超ベテランだからこそ出来る)魔法の手でぐるぐるっと向きを直してくださった。」
「破水してジタバタする私を電話で連絡した時から、どっしりと受け止めてくださり、落ち着いて分娩まで付き合ってくださった看護師さんに助けられた。」
「先生も助産師さんたちもいい人ばかりで満足」
「助産師さん、看護師さんがアットホームで親しみやすくなんでも相談ができたので良かった。」
「先生の対応が良かった。出産は先生や助産師さんとの信頼関係が大切なのでとても安心して出産できた。」
また、個人の産院の中には、豪華な個室や食事に力を入れている所もあります。
ホテルのような個室が良かった、エステもありくつろげた。畳の和室特別室などで上の子と一緒に子連れ入院が出来たので…というような理由で個人クリニックを選ぶ人も。
デメリットとしては、古くからの産院ですと古さが目立ったり実際入院してみると見えてきた感想などもあります。
「老舗病院と言っても過言ではなかったので、設備が古く、夜の授乳に呼ばれて授乳室へ行く時、エレベータの音が大きく、ちょっと不気味だったり廊下も古く薄暗い感じで、怖い感じでした。」
またアットホーム・親しみやすいが逆に過干渉と感じてしまう場合も。
「助産師さんが過干渉だったので、もう少しそっとしておいてほしかった。」
「助産師さんがメインに働いているところなので、元気な妊婦が当たり前だったので、産後の母体の回復よりも赤ちゃんの育て方に重きをおいていた。会陰切開の傷が痛くても、母は痛みに耐えて、赤ちゃんに母乳を!と3時間おきに言われるのがしんどかった。退院後、赤ちゃんとの暮らしのために、入院中はとにかく詰め込みます!というスパルタ方式だったので、産後の疲れが全く取れない上に、助産師さんに毎日詰められて精神的にもとても疲れた。大病院なら良くも悪くも放っておいてもらえるかもしれないが、個人クリニックだと一人一人のサポートが良くも悪くも手厚いため、産院の方針を事前に把握しておかないと自分がしんどくなる。」
産婦人科病院(個人病院)
入院ベッド数が20床以上ある産婦人科専門の病院。妊娠中にマタニティヨガ教室やアロママッサージ、母親学級、母乳指導・外来などのサポートも充実していたり、分娩スタイルなど色々取り入れている場合も。施設はある程度充実しており医師数、スタッフもそれなりに多いです。なお、総合病院との対比として個人クリニック+産婦人科病院で個人病院として比較される場合もあります。
実際に産婦人科病院で出産した感想としては、
食事が豪華・美味しいと評判、綺麗でサービスが充実していて良かったという声が多いです。
「食事などの面で絶対産婦人科病院が良いと思いました。ほぼ個室で、出産の翌日から子供と同室でした。」
「食事は温かくて、ボリュームもあり大満足でした。出産後のママは少人数だったので、個室でゆったり好きに過ごせたし、すごく時間がゆっくりな感じでした。」
「食事がおいしく毎食楽しみだった。」
「綺麗で設備も整っていたので入院中も過ごしやすかった」
あとは個人病院で、特に個室だと、比較的面会時間の制限がなく自由だったり、家族が一緒に泊まれるような個室があるところもあります。
「入院中家族との面会がいつでも大丈夫な感じだったので荷物を持ってきてもらったりして楽だった」
「主人も病院に泊まる事が出来て産後すぐ子育てに関われて良かった。」
総合病院
総合病院なので産婦人科以外にも他の科と連携が取りやすい。施設によってはNICU(新生児集中治療室)があるなど、高齢出産・持病がある・多胎などのリスクのある出産対応が可能。地域の周産期母子医療センターとしての役割として市民病院などがそれにあたることが多い。
総合病院に決めた人の理由としては、リスクが特別にない出産の人でも、性格的に心配性でとにかくリスクを避けたい、小児科・NICUが併設されている事で、何かあった時にも出産後すぐに離れ離れになるという事もない。という気持ち的に安心という意味で総合病院を選ぶ人も多いです。
総合病院で出産で良かったという感想としては以下があります。
高齢出産の為、リスクを考えて総合病院に
「出産時35歳と高齢になるため、何か異常があった場合は、新生児も自分自身もすぐに対応できるような設備が整っていたから。出産後に新生児黄疸が出たこともあり、NICUにお世話になりました。適切な治療のおかげで一緒に退院することもできました。」
「高齢出産だったのでNICUもある総合病院を選びました。 緊急帝王切開になったけど安心して手術に臨めました。」
「30半ばの出産であり、自分や子どもに何かあると嫌だったので総合病院にしました。 緊急帝王切開になったため、産まれてすぐに小児科の先生にも診てもらえた。」
「高齢出産になるので万が一何かあったときのリスクを考えて。実際は他の科のお世話になるようなことはなかったけれど、妊娠期はずっと安心した気持ちでいられました。」
お産の際のトラブルを心配して総合病院にし、実際その選択で良かったという方の声も多くあります。
「万が一、お産の際にトラブルが起こった場合、個人病院や助産院では対処ができず、総合病院に救急搬送されるケースがあると聞いていたため。実際、私は、出産の際に大量に出血をしました。後から話を聞いたら、もし個人病院などで出産をしていた場合は、救急車で総合病院に運ばれるレベルだったそうなので、最初から設備の整っている病院で出産ができて本当に良かったです。」
「妊娠初期に切迫流産を経験したので、今後何かあった時のために色々な設備が整っている総合病院に決めました。出産は何が起こるかわからないし不安でしたが、総合病院の設備が整った所で出産するのだから何とかなるだろうと気持ちを大きく持てました。」
「出産は命がけなので何かあった時に大きい病院の方が良いと思ったからです。実際、出産の時に多量出血をしてその時産婦人科の先生ではない人が対応してくれた。」
「もし、緊急帝王切開や、麻酔になった場合、対応可能であるかを重視したため。ギリギリまで、逆子で帝王切開の可能性が高かったので、レントゲンを撮ったり採血したりを1つの病院で済ませる事が出来た。」
新生児集中治療室(NICU)がある、小児科併設が決め手という方も多いです。
「早産の危険性があるということだったので、総合病院のNICUのある病院にしました。 やはり早産になってしまい、陣痛がきて2時間後に赤ちゃんが出てきてしまい、週数も34週だったのでNICUにはいりました。設備の整った総合病院に決めてよかったです。」
「個人の産婦人科も沢山あったのですが出産してからの母体と子供の管理、小児科が総合病院には入っていることが選ぶポイントでした。一番よかったのは吸入分娩だった娘だっただけに産まれてすぐ小児科の先生が横にいて処置と検査をしてくれたことです。」
「出産は母子共に命がけなので、何かあった時に転院先を探しても受け入れてもらえなかったら間に合わなくなったりしないかと不安で総合病院を選びました。妊娠後期で出血し、胎盤も下の方だったため大騒ぎになりましたが、整った設備と慣れた対応で、万が一産まれてしまってもNICUがあったので不安は半減しました。」
持病ありの出産ならかかっていた病院で出産する方が良かったという声も
「病気をしたあとの出産だったので、大事に備え総合病院での出産を選びました。また、病気で入院時にお世話になった先生もいたので、何かあってもすぐに対応してもらえるという安心感があったので良かった。」
「膠原病という持病があり総合病院に通院していた中での妊娠だったため、ハイリスク出産の可能性があるかもと同じ院内の産科に回されました。持病のカルテは院内のどこの科の医師でも閲覧できたため、何かあった場合でもすぐに医師が連携してくれて安心感があった。」
大学病院
大学病院のメリットとしては、高度な医療設備が整っていて、心疾患など持病がありハイリスクな妊娠・出産対応、緊急時の対応などを考え、大学病院を選ぶ人もいます。デメリットとしては、待ち時間が長い傾向にあるので、妊婦健診が大変、また教育機関でもある為、研修医や学生なども見学にくる場合がありますのでそれが気になってしまう人もいます。
大学病院を選んで良かったという方の感想としては以下があります。やはりハイリスク妊娠・出産の場合には何かと安心ですね。
「妊娠前から1型の糖尿病(IDDM)の患者で大学病院に通院していた所妊娠が分かり、重ねて喘息と低身長などのハイリスク妊娠だった為そのまま産科にもお世話になりました。 糖尿病の管理と赤ちゃんの管理と何かあった時に直ぐに対応出来たのがとても良かったです。安心して妊娠出産まで出来ました。」
「自分の持病のかかりつけの病院だったから 他科との連携が素晴らしかったです。安心して出産まで過ごせました。」
ただし、ハイリスクだったから大学病院にしたけど色々不満という声もあり。
「普通の妊娠だったら、大学病院じゃなくて良かったと思っています。大部屋は大部屋でも、出産した人だけの部屋とか、妊婦さんだけとか分かれている部屋だと良かったです。冷蔵庫がある部屋が良かったです。」
「大学病院なので、予約検診でも2時間待ちは当たり前です。そして大学病院ならではの、教授達の回診がありました。私は陣痛でこんなに苦しんでいるのに!と思いました。金銭的に大部屋の母子同室でしたが、そこの部屋は出産した人だけではなかったので、赤ちゃんが泣く度に廊下に出たり、娯楽室で赤ちゃんを寝かせ付けて部屋に戻っていました。なので夜はほとんど部屋で過ごしていません。」
大学病院など大きな病院ならでは?のこんな感想もありました。
「たまたま出産ラッシュだったようで病室がいっぱいで、流産してしまった人と同室になってしまって気まずい思いをしました。病室がいっぱいとはいえ、お互いに辛いのでそこは配慮して欲しかったです。こちらは子供が生まれて嬉しいのに、隣りは赤ちゃんを亡くして悲しんでいるわけで、お互いに複雑な気持ちで同室で過ごさなくてはならないのはかなりしんどいです。」
助産院
助産師による産院で、医療を介さない自然なお産がしたいと、助産院を選ぶ人もいます。出産に際し健康であり自然分娩に問題がない妊婦である必要があります。なお、助産院だとエコーはなし?というイメージがありますが、最近の助産院では経腹エコーを行っている所も多いのだとか。
実際、アンケートで助産院で出産した方の理由として以下の声がありました。
「医療を使わず頼らず、自分の力で本当に自然なお産がしたかったから。」
産院選び決め手となったポイントは?
次に、出産する産院を選ぶ際に決め手となったポイント・理由についてのアンケート結果です。
- 距離 35人
- 産院の設備(NICU、ハイリスク出産対応など) 25人
- 希望する分娩スタイル 10人
- 分娩出産費用 3人
- その他 27人
(回答数100)
産院選びの決め手となったポイントで一番多かったのは産院との距離でした。
やはり病院は近い方が何かと安心・楽という声が多いです。
次に多いのが、産院の設備、NICUがある、ハイリスク出産対応などです。高齢出産も増えていますし、もしもの時を考えて、対応できる設備を持つ産院を選ぶという人も多くいます。
詳しくは
「出産は命がけなので万が一を考えて総合病院にした。」
「妊娠初期に切迫流産を経験したので、今後何かあった時のために色々な設備が整っている総合病院に決めました。」
「高齢出産になるので万が一何かあったときのリスクを考えて。」
というような声が多かったです。
「早産の危険性があるということだったので、総合病院のNICUのある病院にしました。」
など、途中から転院になる場合もあります。
その他、
- 分娩スタイルで無痛分娩可能な産院を選んだ
- 女医さん希望だった
- 口コミ・評判が良かったので(親・親戚、友達の勧めがあった)
- 食事が豪華
- 自分が産まれた産院だから
などの回答が多かったです。
まとめ
妊娠したかもしれない…とわかって、いざどこの産院を選んだら良いのか?初めてのことだととても迷いますよね。
今は口コミサイトなどもありますので、その情報を見て検討している人も多いと思います。
出産だけでなく、妊娠中も何回もお世話になる産院ですので、自分の納得のいくところを見つけられるといいですね。
なお、筆者の場合は、一人目は総合病院、二人目は産婦人科病院での出産でした。